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基本事項の決定


一般社団法人設立にあたってまず法人の概要について決定します。


主に
・ 名称
・ 目的・事業
・ 主たる事務所の所在地
・ 事業年度
・ 社員
・ 機関設計
・ 基金の拠出の有無
・ 公告方法

等を決めます。
目的、機関設計など法人の運営に大きく関わる事項も決めていきますので、
じっくりご検討ください。

① 名称(法人名)
漢字・ひらがな・カタカナ・ローマ字・アラビア数字(算用数字)「&」「’」「,」「‐」「.」「・」
を使用できます。
符号は、商号の先頭、末尾に使うことはできません。(ピリオドのみは末尾可)
ローマ字で複数の単語を用いる場合、その単語同士を区切るために空白(スペース)
を入れることもできます。
漢字とローマ字の間にスペースを入れることはできません。
最初か最後に「一般社団法人」と付してください。
同一住所で同一商号でない限り、登記には差し支えありませんが、
不正目的誤認商号の使用禁止規定や、
不正競争防止法による規制はあります。
差し止め請求や損害賠償請求をされないよう、必ず商号調査は行いましょう。
類似商号については、
「一般社団法人」を除いた部分が対象となり、地名、新旧などの部分が違うだけであ
ったり、表記が違っても読みが同じであれば類似とみなされますのでご注意ください。
例:
・「一般社団法人 ニュー行政」と「一般社団法人 行政」
・「一般社団法人 行政」と「ぎょうせい 一般社団法人」と「一般社団法人 ギョウセイ」
は類似とみなされます。
② 目的・事業

一般社団法人の目的や事業内容のことです。
共益的な事業や収益事業であっても問題ありませんが、公益社団法人に移行する場
合には、目的・事業は「公益目的事業」のいずれかに該当するものである必要があり
ます。
内容、文言については、
「適法で、誰にでもわかりやすいこと」を法務局からは求められます。
また、記載した事業全てを
設立と同時に行わなければならないわけではありませんので、
法人設立後すぐに行う事業と、将来的に展開を考えている事業を記載しましょう。
後に定款変更をする手間が不要になります。
とはいえ、あまりにも多く列挙すると、第三者の信用低下を招くこともありますので
ご注意ください。
さらに、許認可の必要な業種は、適切な文言が入っていないと許可がおりないことも
ありますので注意が必要です。
(許認可に関する文言は、自治体などによって違うことがあります。許認可を受ける予
定がある場合は、その許認可の申請窓口などに確認した方が良いでしょう。)
③主たる事務所の所在地
主たる事務所の所在地は、自宅の住所でも、賃借した事務所でも構いません。
ビルやアパート、マンション名まで入れても良いですし、
入れずに登記しても問題ありません。
(ただし、先述のように同一住所での同一商号には注意が必要です。)
番地などをハイフン表示で記載しますと補正されますので、
ハイフンではない番地表記にしましょう。
例: × 東京都世田谷区○○2-13-5
○ 東京都世田谷区○○2丁目13番5号
なお、定款では、主たる事務所の所在地は、最小行政区(東京23区と市町村)まで
記載すれば良いとされています。

主たる事務所の所在地の記載を最小行政区で留めておけば、
その最小行政区域内での主たる事務所の所在地の移転に関しては定款変更の手続
きが不要というメリットがあります。
(主たる事務所の所在地移転は変更登記の必要はあります)
④ 事業年度
いわゆる営業年度のことです。
決算期は1 年を超えることはできませんが、
1 年以内であれば自由に決める事ができます。
ここでは、簡単に決算期の決め方に関してグループ分けしてみます。
・ カレンダーイヤーに合わせる決め方(1/1~12/31)
・ 法人設立日による決め方
例えば、5 月7日に登記申請するとした場合、5 月1 日~4 月30 日を事業年度に設定
すれば、翌年の4 月30 日が最初の決算となります。
・ 国の会計年度に合わせる決め方(4/1~3/31)
日本の上場企業に多いタイプです。
・ 業務の状況を考慮に入れた決め方
これは業務の忙しい時期を避けてじっくり決算作業をしよう、というものです。決算書
類作成や法人税納付期限は決算期から2 カ月後になりますので、営業状態の暇な時
期を予測して決めることもひとつの方法です。
⑤ 社員
一般社団法人における「社員」とは、通常使用される「従業員」としての意味ではなく、
社員総会にて議案を提出したり、議決に参加したりすることのできる者を指します。
一般社団法人設立時に必要な社員数は2 名であり、法人でも社員になることが可能
です。

⑥ 機関設計
・ 理事について
一般社団法人においては、理事を1 名以上置く必要があります。
また、理事会設置は任意ですが、設置する場合には、3 名以上理事を置く必要があり
ます。(公益法人を目指す場合は、理事会設置は必須です。)
更に理事会を設置した場合には、必ず1 名以上の代表理事を定めなければなりませ
ん。(尚、理事会を設置した場合には、監事も設置しなければなりません。)
税務上のメリットを享受できる非営利一般社団法人や公益法人を目指す場合、
理事が3 名以上必要になりますのでご注意下さい。
代表理事を定めた場合はその代表理事が、定めない場合には理事全員が一般社団
法人を代表することになります。
また、理事の任期は原則2 年となっていますが、定款や社員総会の決議にて短縮す
ることも可能です。任期の伸長は認められておらず、役職を継続する場合には、「再
任」の登記が必要です。
・ 監事について
監事は一般社団法人において必置機関ではありませんが、理事会を設置した場合も
しくは、会計監査人を置いた場合は必ず置かねばなりません。
また一般社団法人ではなく、公益社団法人を目指す場合には、監事は原則として税
理士・公認会計士等の資格者か、経理の経験者である必要がありますのでご注意下
さい。
また、監事の任期は原則4 年ですが、理事の任期とあわせて2 年に短縮することも可
能です。こちらも理事同様、役職を継続する場合には、「再任」の登記が必要です。
・ 会計監査人について
会計監査人は一般社団法人において必置機関ではありませんが、大規模な一般社
団法人(負債額200 億円以上)の場合は必ず1 名以上置かねばなりません。

※収益又は費用及び損失の額が1,000 億円以上、あるいは負債額50 億円以上の公
益社団法人は、会計監査人の設置義務があります。
また、会計監査人は、公認会計士又は監査法人である必要があります。
⑦ 基金について
一般社団法人においては、設立時に一定の財産を必要とはしませんので、この「基
金」はなくても構いません。
ただし、法人活動を行っていく上では、当然資金が必要になりますので、法人の安定
的な運営の為に基金制度を採用することも可能です。(その際には定款に定めておく
必要があります。)
基金は原則としては出資金とは異なり、借入金(借金)のような性質を持っており、返
還義務があります。ただし、基金を拠出した人がいつでも自由に返還請求をできるわ
けではありません。
基金を返還できるのは、ある事業年度終了時の貸借対照表上の純資産額が基金合
計額を超える場合、その超過額を返還の限度として基金の返還が可能です。(ただし
利息を付けることはできません。)
尚、この基金の返還時期や返還方法は定款で定めることも可能であり、設立者が基
金を拠出する場合、定款にその拠出金額を定めておくこともできます。(基金の拠出
は現金のみならず、現物による拠出も可能です。)
⑧ 公告方法
公告とは、法人から広く一般にする「お知らせ」のようなもので、定時社員総会の終結
後、貸借対照表を公告しなければならない決算公告や、解散や合併など法人に大き
な変更があったときにすべき公告があります。
公告の方法としては、
・ 官報に掲載する方法
・ 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
・ 電子公告

・ 不特定多数の者が公告すべき内容である情報を認識することができる状態に置く
措置(法人の主たる事務所の公衆の見やすい場所に掲示する方法)
を選択することができます。


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